Pigmentsへの広い入口
無料シンセの多くは、用途を限定した音源か、より大規模な有料製品へ誘導するための入り口として提供されます。ArturiaのPigments Playは、公開されている仕様を見る限り、より寛大なアプローチを採っています。MusicRadarのローンチレポートによると、無料版には100種類のプリセットが収録され、有料版のPigmentsに搭載されている6基のシンセエンジン、68種類のフィルターモード、20種類のエフェクトアルゴリズムも同じように利用できます。
この組み合わせが、このリリースに注目する価値を与えています。100音色あれば試すには十分な広さがあり、週末のうちに把握できる規模でもあります。エンジン、フィルター、エフェクトの数を合わせて考えると、プリセット数だけから想像するよりも、はるかに幅広い音色パレットが期待できます。
公開された数字だけでは、重要な疑問が残ります。Playでルーティング、モジュレーション、オートメーション、音色の保存をどこまで扱えるのかは分かりません。使用するコンピューター上での動作についても何も示されていません。実際に使ったうえで判断するには、ソフトウェア内部で時間をかけて試す必要があります。とはいえ、発表された機能セットだけでも、有意義な試聴計画を立てるには十分です。
数字から分かること
6基のエンジンによって、複数の音源システムを一つの環境にまとめて扱えます。ただし、エンジンの数だけでは、それらをどれほど自由にレイヤー化し、ルーティングし、モジュレートできるのかまでは分かりません。同様に、68種類のフィルターモードは幅広さを示すものの、実際にどれほど違って聴こえるかは明らかにしません。フィルターの長いメニューには、適切な素材で試して初めて違いが現れる、よく似た選択肢やバリエーションが含まれていることもあります。
20種類のエフェクトアルゴリズムは、プリセットの印象を大きく変える可能性があるため、ドライな状態で聴くことが重要です。できるだけシンプルなパッチを見つけましょう。操作できる場合はエフェクトを下げ、低音域の音、中音域の音、高音域の音を一つずつ鳴らします。出力レベルをできるだけ揃えながら、少数のフィルターモードを切り替えていきます。インターフェースが対応しているなら、エフェクトを段階的に戻していきます。
残響が薄れたあとも、パッチの中心的な音色が保たれているかを聴きます。出力ゲインにも注意しましょう。音量の大きいフィルター設定やエフェクト設定は、急いだ比較では勝っているように聴こえがちです。こうした観察によって、仕様の羅列が、実際に手の届く音源についての根拠へと変わります。
無料のシンセはカリキュラムになり得る
電子楽器は、制約を通して学びを促すことが多い。典型的な減算方式のパネルでは、オシレーター、フィルター、アンプ、エンベロープが読み取りやすい順序で並んでいる。現代のマルチエンジン・ソフトウェアは、複数の系譜をひとつのウィンドウに凝縮する。その幅広さは、プリセットのどれもが別の惑星から届いたかのように聞こえると、かえって霧のような混乱になり得る。
Pigments Playの100プリセット制限は、表示されるコントロールによって関係性が読み取りやすくなるなら、コンパクトなシラバスとして機能し得る。役立つ各パッチについて、音源のキャラクター、エンベロープの形、内部の動き、加えた空間という4項目の簡単なメモを作る。毎回同じMIDIフレーズを試聴し、変数を音色だけに保つ。
ブラウザーが基盤となるエンジンを特定できるなら、各エンジンからひとつずつパッチを選び、アタック、倍音密度、持続中の動き、オクターブをまたいだ挙動を比較する。聞こえる変化はすべて、手の届くコントロールに結び付ける。30分後に残る有用な成果物は、繰り返し呼び出せる6つのサウンドと、それぞれに結び付いた音色の説明を記した1ページのメモだ。
1時間の試聴
無料ダウンロードでも、注意力というコストはかかる。Pigments Playがプラグイン・フォルダーの中の、カラフルなだけの別の四角形になってしまう前に、集中して1時間を与える。
- 最初の10分: すべてを覚えようとせずにブラウズする。ソフトウェアの外に、対照的なプリセット名を6つ書き留める。耳で選び、少なくとも短い音、持続する音、時間とともに変化する音をひとつずつ含める。
- 次の10分: 可能な範囲でエフェクトのレベルを下げる。同じ音源に対していくつかのフィルターモードを試し、明らかな音量の跳ね上がりを補正する。単音ではなくコードの中でも聞き取れる変化を記録する。
- 次の10分: 同じフレーズを異なるベロシティで演奏し、コントローラーが送るエクスプレッション・ソースを使う。モジュレーションホイールとアフタータッチは、ソフトウェアとパッチが認識する場合に限って試す。どの音が音楽的に反応するかを記録する。
- 次の15分: 操作できるパラメーターを変更し、その選択肢が用意されていればユーザーサウンドを保存してから、いったん閉じて再び開く。保存が制限されているなら、締め切り直前に気付くのではなく、今の時点でその制限を記録する。
- 最後の15分: 対応している形式を使い、代表的なプロジェクトにシンセを組み込む。実際の作業で必要になりそうな数のインスタンスを使い、自分のCPUメーターを確認し、短いパッセージを書き出してからプロジェクトを再び開き、状態が正しく復元されるか確認する。
この試聴によって、プリセットの音量や映画的なリバーブを、長く役立つことと取り違えずに済む。メモの最後には、残すべきサウンドをいくつか、状態の復元結果、そして実際に音楽を制作するマシンでのCPU使用量を記す。
誰が導入を検討すべきか
新しく制作を始める人にとっては、6種類のエンジンを備えた1つの製品ファミリーのほうが、ブラウザーや操作習慣の異なる無関係なフリーウェア音源を6つ使うより理解しやすいかもしれません。プリセットを起点に曲を作る人にとっても、100種類のサウンドライブラリには価値があります。延々と探し続けるのではなく、覚えて使いこなせるからです。
有料版のPigmentsを検討している人は、より大きな購入を決める前に、Playを使ってArturiaのサウンドデザインの語彙を学べます。講師や共同制作者にとっても、無料で共通して使える音源には可能性があるでしょう。ただし、授業や共同プロジェクトで依存する前に、OSの対応状況、認証、セッションの互換性を確認する必要があります。
すでに複数のマルチエンジン・シンセを所有している制作者は、まず既存のフォルダーを探してみるべきです。Playにはシンプルな導入テストを設けましょう。すでにインストールされているツールよりも速く、または明確に、繰り返し発生する作業を解決できるサウンドを3つ見つけるのです。候補がすべて別のブラウザーにも同じように存在するなら、新しいインストールがセッションに現れる前に削除しましょう。
無料版の導入を現実的に判断する
実際のプロジェクトをPigments Playに依存させる前に、対応OS、プラグイン形式、アカウントと認証の動作、オフライン使用、プリセットの保存と書き出し、オートメーション、アクセシビリティ、想定する用途におけるライセンス条件について、Arturiaの最新ドキュメントを確認しましょう。機能数だけでは、こうしたワークフロー上の疑問には答えられません。
Pigments Playと有料版Pigmentsの間で何が引き継がれるのかも確認してください。共通のエンジン、フィルター、エフェクトがあっても、プリセットや編集内容が双方向に移行できるとは限りません。共同制作の計画は、製品名が一致していることではなく、文書化された互換性に基づいて立てるべきです。
重要なセッションは、通常のスタジオ運用で守りましょう。承認済みのパートはオーディオにバウンスし、必要に応じてMIDIも残し、プリセット名と主な編集内容を記録し、インストールされているバージョンを控えておきます。可能であれば、使用を許可されたインストーラーとバージョンメモもプロジェクトのアーカイブと一緒に保管しましょう。
試聴の仕上げとして、制約付きの課題に一つ取り組みます。収録プリセットを12個以内で使い、60秒の楽曲を作成してください。エンジン情報を確認できる場合は、各エンジンのサウンドを少なくとも一つずつ含めます。アレンジが形になるまでは、外部のシンセは使いません。最後には、Pigments Playで再び開いたプロジェクト、CPU使用率の測定結果、そしてブラウザー内をあてもなく探し回らずに再発見できるサウンドの短いリストが一つずつ残っているはずです。
執筆 サイラス・リード
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