1位の下にある一行
アルバムチャートの見出しを追うだけなら、ヘッドホンを手に取らなくてもいい。首位を確認して、タブを閉じる。それだけなら、ドラマーがカウントを始める前に終わってしまう。
Billboardは10月4日のチャート見出しで、The Life of a ShowgirlのEncore再発盤を受け、Taylor Swiftが1位に返り咲いたと報じている。付随する概要では、TinasheとKenny Chesneyのトップ10初登場にも触れている。
その二行目が、別の行き先を示してくれる。Swiftのファンは喜べる結果を見つけ、次の作品を探している読者は、調べてみたい名前をさらに二つ知る。お気に入りのアルバムを手放す必要はない。見出しとは重心の異なるリスニングキューを作るには、十分な情報だ。
順位が語らないこと
チャートは、定められた集計期間内に測定した活動を順位づける。何を集計対象とし、どう比較するかは、そのルールによって決まる。順位はそのチャート上の競争について有用な証拠になるが、そこから導ける結論には限りがある。
順位の動きを表す言葉は注意深く読もう。「返り咲き」と「初登場」では、チャート上の経歴が異なる。チャート初登場とは、その順位表に作品が初めて登場することだ。アーティストには、そこに至るまで何年もの活動があるかもしれない。アルバムが首位に返り咲いても、記事を読む人にとってはまったく初めて知る作品ということもある。順位の数字から、リスナー一人ひとりの背景はわからない。
その順位を、自分がどの作品を好きになるかの予測に変えたくなることもある。けれど、順位だけでは、帰りのバスの中でサビが頭から離れなくなるかどうかはわからない。それには、実際に音楽に触れてみる必要がある。チャート記事を開いたら、音楽アプリの再生キューに作品を一つ加えるか、手元にある盤を取り出してみよう。最初の曲が始まるのに合わせて、記事を読めばいい。
アンコールに出番を
再発盤が出ると、既存のアルバムが改めて話題になるきっかけが生まれる。このレポートでは、再び登場した作品をめぐるリリースとして『Encore』が取り上げられている。見出しだけでは、リスナーがそれぞれ何を求めていたのか、再発盤のどの要素に関心を持ったのかまでは分からない。
お気に入りの作品に戻るのに、弁明はいらない。同じレコードを繰り返し聴くことも、音楽との付き合い方の一部だ。聴き慣れたアルバムは、毎週あらためて批評的な正当性を与えなくても、通勤の時間や憂うつな火曜日を支えてくれる。マーケティングへの懐疑が、何気ない楽しみまで損なう必要はない。
自分の聴き方に合わせて、どれくらい聴き直したいかを決めよう。アルバムを丸ごともう一度聴いてもいいし、気分を満たす一曲だけでもいい。どちらも時間の使い方として妥当だ。聴きたい分だけ時間をかけたら、次の作品にも枠を残しておこう。聴き慣れないレコードは、明日まで待ってもおすすめの新着に埋もれて消えてしまうわけではない。タイトルを忘れる前に、次の再生候補に入れておこう。
ジャンルの垣根を越えて
TinasheとKenny Chesneyが同じレポートに並ぶのが興味深いのは、チャートによって、音楽性が大きく異なる世界が同じページに置かれるからだ。どちらかの名前を追っている読者にとって、もう一方を試すきっかけにもなる。どちらか一方への忠誠を表明する必要はない。
おすすめがいつも見慣れた名前の周りを巡っているなら、こうした並びを別の出発点にしてみよう。よく知らないほうのアーティストを選ぶ。チャートの項目に記載されたアルバムから聴き始め、最も人気のある曲が現在の作品を代表すると思い込まないようにしよう。
聴く順序を少し決めておこう。アルバム全体について判断する前に、冒頭の曲とその次の曲を聴く。曲順によって、一つの選択のすぐ隣に別の選択が置かれる。最初の曲が響かなくても、二曲目でどんな作品なのかが見えてくることがある。何か心に残ったら、その部分を聴き直そう。何も感じなければ、文明を代表して作品を退けるようなことはせず、次へ進めばいい。
2枚のアルバムをキューに入れる
音楽を追いかけることが、すでに無給の事務作業のように感じられる週に向けた、ささやかな実践方法を紹介します。
聴きなじみのあるアルバムを1枚選ぶ。 以前から聴いているなら、チャートに戻ってきたSwiftの作品をここに入れてもよいでしょう。好きな曲を聴くのか、アルバムを最初から通して聴くのかを決めます。親しみがあるというだけで、再生する理由としては十分です。
聴いたことのないチャート入り作品を1枚選ぶ。 今週なら、知っているアーティストに応じてTinasheかChesneyの作品が候補になります。チャート記事にあるアルバムのタイトルを確認しましょう。気になった新作の代わりに、アーティストのキャリアをたどるベスト盤ツアーをうっかり聴いてしまうのを防げます。
聴いた後の次の行動を決める。 特定の曲を保存する、じっくり聴くためにキューに入れる、あるいはアルバムを手放す。明日、後半を聴くというメモだけでも十分です。小数点付きの評価システムは必要ありません。
夜の時間が短いなら、何回かに分けて聴きましょう。この実践は、何かが心に響いたときにじっくり聴く余裕を残しつつ、使える時間に収まるようにします。聴き終わらなかったアルバムは、明日のキューの先頭に残しておき、また別の十数件の用事の下に埋もれさせないようにしましょう。
記事から気になる名前をひとつ追ってみる
トップ10入りの初登場作は、決して誰も知らない隠れた作品ではありません。これはあくまで人気を示すリストであり、その枠の外にはたくさんの音楽があります。多くの人に聴かれている作品であっても、自分の耳には新鮮だということは、聴き始めるきっかけとして十分に有効です。
気になる作品が見つかったら、クレジットが確認できる場合は見てみましょう。プロデューサーや演奏者をたどれば、別のレコードに出会えることもあります。アーティストの過去の作品をさかのぼって聴くのもおすすめです。チャートが入口になったなら、ランクインした作品の先にも目を向けてみましょう。
表全体を宿題のように受け止める必要はありません。気になっているうちに聴いてみましょう。期待の持てるタイトルが、また開かないままのブックマークになってしまう前に。手元に残したい曲が見つかったら、収録アルバムと一緒に保存しておけば、翌朝には、もともと聴くつもりだったレコードの隣に並べられます。
執筆 ジュード・ハーパー
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