2台のボックスがあなたのスタジオに入ってくる。片方はリズムマシン。もう片方は二重人格のシンセ。どちらも、いまやひと回り進化した。
まずは少しノイズを
Elektronの機材には、昔から独特の空気がある。ただノブやOLEDだけの話ではない。あの、少しマゾヒスティックですらあるスウェーデン流のワークフローだ。DigitaktやDigitoneは、ただ使うものではない。学び、理解し、そのロジックに身を委ねる。そうして初めて、体に染みつく。ほかのものが全部おもちゃみたいに感じられるところまで。
Digitakt IIとDigitone IIで、Elektronは車輪を発明し直しているわけではない。45度回転させ、もっといいタイヤを履かせ、さらに速く走れと挑んでくる。
何が新しくなったのか、そして本当に重要なのは何か
箇条書きは忘れていい。実際の使い方でいちばん効いてくるのは、こちらだ。
トラック数が増え、余裕が生まれる
Digitakt IIは8トラックから16トラックへとジャンプし、創作時の息苦しさが一気に消える。ドラムを重ねたり、サンプルを刻んだり、FXセンド用に二重化したり、あるいは奇妙なグラニュラー系パーカッションで思い切り遊んだりできる。ようやく肩の力が抜けた、そんな感覚だ。
Digitone IIも同様に12トラックへ拡張され、FMの遊び場が、箱の中に収まったフルバンドに近いものへと広がる。
メモリー拡張で、創作上の妥協が減る
両機ともサンプル保存容量とプロジェクトスロットが増えた。つまり、あのグリッチ気味のボーカルループにするか、レコードのノイズが乗ったスネアにするか、もう片方を諦める必要はない。両方持っていけばいい。いや、レコードコレクション全部を持ち込んでもいい。受け止めてくれる。
実際に役立つUIの調整
Elektronは何かを安易に簡略化したわけではない。ただ、ナビゲーションはより洗練され、画面は見やすくなり、深い機能にも以前よりずっとたどり着きやすくなった。まるで本社の誰かがようやく実機を前に座って使ってみて、「待てよ、このメニュー構造ひどいな」と気づいたみたいだ。
Digitakt II: その荒々しさは、やはり健在
Digitaktはもともと、サンプルの切り貼りとビートテープ的なカオスを好む、パンチの効いた、荒っぽい小さなドラムボックスだった。続編でもその核はそのままに、タイトなエンベロープ、独特なフィルターカーブ、あの極めてクリアなエンジンを備えつつ、もっと自由に振るえる余地が与えられている。
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16トラックにまたがってサンプルを刻む? もはやズルに感じる。
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MIDIシーケンスも相変わらず強力。ただし、出力も制御も増え、あちこち持ち替える手間は減った。
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ステレオサンプリング? ついに実装。ようこそ2025年へ、Elektron。
それでも、ルーパーではない。真のスライシングもない。機械を壊す前に、まず機械のように考えることを強いられる。だが、一度それができれば? ドラムを荒々しく鳴らしたい人、ワークフローに外科手術のような精密さを求める人にとっては、最高の遊び場だ。
Digitone II: 感触のあるFM
Digitoneはずっと、Elektronの中でも最も誤解されがちな存在だった。温かく、ソウルフルで、従来のFM機材のように「数学の教授がパニック発作を起こしている」感じではない、メロディックなFMシンセだ。
続編では、
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トラック数の増加により、コードスタック、1パッチ内でのベースとリードの両立、そして実際に充実感のある自己完結型の作曲が可能になる。
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改良されたモジュレーションとエフェクトのルーティングにより、より表現力豊かで、より演奏しやすくなった。
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あのきらめき、あのデジタルのガラスのようなエッジはそのまま。ただ、今ではもっと温かさと相性がいい。
そしてDigitakt IIと組み合わせれば? まさに完璧。ドラム、サンプルの加工、そして豊かなFMが同期してグルーヴし、ElektronのタイトなMIDIクロックとパターンチェインが全体をしっかり支えてくれる。
このリグは誰向けか
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ライブ電子音楽の演奏者: 最小限のセットアップで、最大限の柔軟性。これらのボックスだけでセット全体を担える。
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DAWから離れたいプロデューサー: パソコンから離れて、集中力を取り戻そう。
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コントロール欲の強いサウンドデザイナー: パラメータロックは、今でもハードウェアで最も中毒性の高いコントロール方式だ。
ただし、注意点もある。
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ネストされたメニューや急な学習曲線が嫌いなら、やめておいたほうがいい。
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DAWのような編集やタッチスクリーンを期待しているなら、違う。
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すぐに楽しく使えるものを求めるなら? これはじわじわ効いてくるタイプだ。
結論
Digitakt IIとDigitone IIは、単なるマイナーチェンジではない。深く考え抜かれた進化だ。Elektronは、ある程度は耳を傾けた。重要なもの――トラック数、メモリー、ステレオ、使いやすさ――を増やしつつ、そもそもこのボックスたちをカルト的名機にした癖の部分は削らなかった。
今でも忍耐は報われる。タイミングが雑なら、今でも容赦なく返ってくる。潜水艦の中でシーケンサーを操作しているような感覚も、やはり残っている。だが今は? 以前より演奏しやすく、音楽的で、完成度も高い。
2台を合わせれば、単なるセットアップではない。精密さ、パターン記憶、そしてひねくれた喜びの上に築かれた、ひとつのスタジオ哲学だ。
エイヴリー・ノックスは、音楽と機械の交差点に取り憑かれたプロデューサー、サウンドデザイナー、そして生涯のいじり屋。ベルリンとLAで長年スタジオワークを重ねたのち、現在はトラックの裏側にあるツールを深掘りすることに注力している。彼女の文章は、実践的な応用と音の好奇心を融合させている。
執筆 エイヴリー・ノックス
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